大根を干す理由
都会に住んでいる人は中々見たことはない光景かもしれませんが、
ちょっと田舎に住んでいる人なら見たことがあるかもしれません。
大根を干しているところを。
自分はつい最近祖母の家に顔を見せに行ったときに、外で大根を干しているのを見て、もうそんな時期かぁ、と懐古の息をつきました。
でも子供の時はその光景を見て何とも思わなかったけど、大人になった今よくよく考えたら、
なんで大根って干すの? と思いませんか。
今回は大根を干す理由を紹介したいと思います。
大根を干すメリット
大根を干すメリットとして、以下の二つの理由が挙げられます。
長い間、保存がきく
大根サラダを例にするとわかりやすいと思いますが、大根って水分が多い野菜なんです。
だから大根をそのまま保存しようとしても、冷蔵庫で約一週間、冷凍庫で一か月程度しか保存がきかないのだそう。
だから干すという作業によって大根の中の水分を取り除き、腐りにくくすることによって、約半年の保存を可能にするという効果が得られます。
栄養と旨味のUP
大根を天日干しにさせることによって、大根の酵素が活性化し、ビタミンC、ビタミンDやビタミン2、カルシウム、食物繊維が増え、さらには甘味が凝縮するという効果が得られます。
大根の酵素と言えば、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼの三種が有名ですね。
三種について説明すると、アミラーゼは消化促進、プロテアーゼはたんぱく質分解、リパーゼは脂肪分解の効果があります。
現在冬に近づいていますが、ビタミンDは免疫力アップとして風邪予防になることで有名です。
さらにカルシウムのバランスを整えたり、骨の健康を保ったりすることにも繋がります。
それと、食物繊維は、食後の血糖値の急上昇を抑えるほかに、腸内環境を整えて毒素や老廃物の排出を促す働きがあります。
大根おろしが一番栄養とれるぞ
酵素っていうのは、大体は生体内で生成されるたんぱく質から作られているんです。
だから熱によって活性を失ってしまう、というのは一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。
ちなみにビタミンCも熱に弱いために、大根に熱を加えて食べる料理は、せっかく大根が含んでいる影響をぶっ壊してしまうんです。
このことから、大根からの栄養素を摂取するのに一番いい方法として
「大根おろし」が挙げられます。
ちなみに、「大根を干す」という議題で話を進めてきましたが、ここで横槍を入れると、
干し大根を水に戻すという行為あるじゃないですか。その行為、なるべくやめたほうがいいんです。
何故かっていうと、ビタミンCって水溶性の成分なので、干し大根を水に戻す過程で、ビタミンCが出ていっちゃいます。
だからなるべく……やめたほうがいい。というのをお伝えしておきます。
美味しくて健康的な大根の料理ってなんだ?
私は大根が好きです。普通に。(笑)
けど、大根についてこんなに知識を知ってしまうと、栄養がいっぱいなのに今までめちゃめちゃ栄養を捨ててしまっていた……とちょっと後悔。
だって大根を合わせ味噌でこんがり焼く、大根のみそ焼きも好きですし、
→(酵素が熱で失われて栄養がなくなってしまう)
切り干し大根の甘辛炒めも好きですし、
→(一回水で切り干し大根を戻していたのでビタミンCがなくなって、なおかつ加熱によって酵素が失われる)
って考えると、美味しくて栄養がたっぷりある大根の料理は一つしか思い浮かびません。
焼きサンマを大根おろし醤油で食べるやつです(笑)
まあ上記にも話したんですけど、やっぱり大根おろしって最強なのかなって思いますよね。
それと大根の漬物も好きです。普通に大根を薄く切ってダシと塩で塩漬けにしてもおいしいですし、たくあんだって好きです。
ラーメン屋でついてくるたくあん、めちゃめちゃおいしくないですか?
この記事を書いている途中にも、昔祖父と親父といった、もうなくなってしまったラーメン屋を思い出します。
とまあ、皆さんは大根の料理で何が好きですか?
いま料理をよくする人も、あまりしないって人も、その食材について調べてみることで、人生を豊かにする要素が、また一つ得られます。
今後も、食材についてのお得な記事もたまに書いていくので、よろしければご一読お願いします。